医療用個人防護具の代替品 性能評価と作り方

評価は一般社団法人 職業感染制御研究会有志らによる

クリアファイルと3Dプリンタで作るフェイスシールド

概評
3Dプリンタが必要だが医療現場の実用レベル
考案者
大阪大学 次世代内視鏡治療学共同研究講座
公表日
評価日
評価改訂日

総合評価

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フレームの作製に3Dプリンタが必要。上部・下部・側部がカバーされる。クリアファイルの切り方のパターンがいくつか用意されている。前方に長いパターンは挿管などの覗き込む作業には不向き。脱着時に汚染部に触れないよう設計されている。フレームは再利用でき、クリアファイルを交換する方式なので、シールド部の消毒は不要となり、運用が容易。

エアロソル発生処置における使用は想定されていない。エアロゾル発生手技時にはN95マスクの適切な装着が必須である。N95マスク装着の上で、かつフルフェースモードでの利用では、上下がオープンとなったフェイスシールドよりもN95マスクの汚染防止には役立つ可能性がある。

3Dのフレーム部分のみの作成支援でも可。

用途早見表

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エアロゾル発生処置等
NG
発熱外来
OK
一般診療
OK
観血的処置(採血等)
OK
病院受付業務
OK
介護施設
OK

[2020年4月28日:追記]
エアロゾルの完全な吸入の抑制は、出来ない。ただし、使用する事で、エアロゾルの防御に重要なN95の汚染防止には役立つ。

エアロゾル発生処置:気管挿管、喀痰吸引、気道検体採取など、気道にアプローチする処置。

作り方

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出典: フェースシールド 3D データ 大阪大学大学院医学系研究科 次世代内視鏡治療学共同研究講座(プロジェクトENGINE)

評価詳細

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規格等
JIS規格等の準拠に相当すると思われるか 非準拠
飛沫防護性
正面および上部等からの飛沫の進入を十分に防げるか
5段階中 4
運動フィット性
小走りや振り向きなどの運動でズレないか
5段階中 4
快適性
息苦しさや接触などの不快感が防止されているか
5段階中 4
使用耐久性
使用中に想定される衝突や引っかきに耐えるか
5段階中 3
消毒耐久性
アルコールや次亜塩素酸ナトリウムによる除染・消毒に耐えるか
5段階中 2
作製容易性
作製に特別な練習を必要としないか
5段階中 2
省コスト性
材料の価格や入手などのハードルは低いか
5段階中 3
再利用性
適切な除染・消毒による再度利用は可能か
5段階中 4.5

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使用上の注意

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  • 前方に長いため、振り向き動作等で先端部が何かに衝突すると脱落・破損の恐れがあるため注意
  • 利用するクリアファイルによって視認性が低下する
  • 複数回利用でフレームの耐久性が低下する

消毒の際は、消毒剤とクリアファイルの素材との相性に注意。クリアファイルには素材の規定が無いため。以下に消毒剤と素材の相性を示す。

消毒剤と素材の相性

拭き取り除染後アルコール噴霧消毒

⭕可能なもの:
PE(ポリエチレン)
PP(ポリプロピレン)
❌不可能なもの:
PET(ポリエチレンテレフタール)

次亜塩素酸ナトリウムによる拭き取り

⭕可能なもの:
なし
❌不可能なもの:
PE(ポリエチレン)
PP(ポリプロピレン)
PET(ポリエチレンテレフタール)

改良案の募集

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前方に長いパターンは防護性能が高い代わりに「前方が長い」という点そのものが実務上のネックになる可能性があり、その点が改良されると対応可能な処置の幅が広がりそうです。 フレームが再利用でき、クリアファイルのみを交換する方式である点から運用の容易性が高く、防護性能的にはJIS規格準拠相当と優れたデザインであると思われます。

上述の点の改善案がございましたら、考案者の方または等ウェブサイトの問い合わせメールアドレスまでご一報頂ければ幸いです。